ラジオ番組のCM後に少し流れる音楽は「フィラー音楽」
全国のラジオ局で同時に放送されている人気番組(オールナイトニッポンなど)では、CMの後にノスタルジックなフィラー音楽が流れることがあります。
オルゴールで演奏されていたり、ピアノで演奏されていたり、いろいろな種類のフィラー音楽が流れますね。
深夜にあのような静寂を感じるような音楽を聴くと、ちょっと眠くなってきちゃうというのがラジオあるある。
さて、ではなぜCMの後にフィラー音楽が流れるのでしょうか?
フィラー音楽が流れる理由、なぜ必要なのか?解説していきます!
「フィラー音楽」はCMの少なさをカバーするつなぎの曲だった
フィラー音楽が流れるラジオ番組というのは、オールナイトニッポンなどの全国で放送されている人気番組だけです。
フィラー音楽が流れる理由のヒントは「全国放送」という部分に隠されています。
ラジオというのは地域密着型の要素が強いです。
関東でラジオを聴いている人はあまりイメージが沸かないかもしれませんが、地方のラジオ局で番組を聴いていると「近所の工務店のCM」とか「歯医者さんのCM」とか、ご当地CMがとにかく多いことに気づきます。
テレビだと有名タレントが出演する飲料水とかのCMが多いですが、地方のラジオ局ではそういうCMはほとんど聴きません。
私が地元に住んでいたときは近所にある神社とかお寺のCMもあったと思います。
それぐらいにラジオで流れるCMというのは、ご当地のものが多いんです!
となると、全国のラジオ局で同時に放送されているオールナイトニッポンでも、流れるCMというのは各県の放送局ですべて変わってきます。
関東では新作映画のCMが流れている時に、地方では近所の工務店のCMだったり、「〇〇〇〇音楽教室」のCMが流れていたりするのです。
そうです、同じ番組が全国で同時に放送されていても、そこで流れるCMというのは各県の放送局ごとで違うのです!
そしてそれがどんな状況を生み出すかというと、CMの種類だけではなく、CMの本数も変わってきてしまうのです。
関東では1時間に10本のCMが流れているときに、A県では5本だけだったり、B県では15本もCMが流れていたりします。
基本的にCM本数が多い放送局にCM時間は合わせられるので、B県が15本のCMが流れている間、5本しかCMが流れないAで県では「10本分のCMが足りない」という状況になってしまいます。
この「CM本数の差」を埋めるためにフィラー音楽が流れるわけです!
B県で15本のCMが流れている間、A県ではCM10本分のフィラー音楽が流れているということ。
「フィラー音楽が長い」場合は、その番組が聞けなくなるかもしれない!
ここまで説明してきてきましたが、ラジオ局の経営目線で言うと・・・
CM契約が取れないということは、ラジオ局の収入源である広告費を得られていないということになるので、経営は厳しくなってしまうでしょう。
そうなるとラジオ局としては「CM契約を取れる人気番組を放送したい」と思うようになります。
1本でも多くのCM契約が取れる人気番組の方を放送したい、それはビジネスとしてしょうがないことです。
ですので、CMが数本しか流れずにすぐフィラー音楽が流れる場合、その番組はいつか放送されなくなってしまうかもしれません。
好きな番組を少しでも長く聴きたいという気持ちがあるのであれば、友達に番組を紹介したり、SNSで宣伝したりしましょう!
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